【FX初心者】3月9日の週 ドル円 環境認識

ドル円 環境認識
目次

はじめに|銀行が破綻しても、チャートはすべての事象を織り込むので、チャートだけを見てればよい

FXドル円チャートの環境認識記事には、FX専門用語が含まれます。本記事で不明な用語が出てきたときは、「FX用語解説」記事を参照してください。

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2023年3月、米銀行が経営破綻し、為替相場にも影響を与え一時円高方向に振れました。FXをやるうえで、日々のファンダメンタルズ的要素にも注視していないといけないのは面倒だと思う人も多いのではないでしょうか。

では、FXはファンダメンタルズ要素を注視する必要はあるのでしょうか。そんなことはありません。

ファンダメンタルズ的様要素(経済指標や金融政策、危機など)、つまり、日々起こりうる全の事象は、チャートの値動きに反映されるという法則があり、FXもこの法則を使えば、チャートだけを見ていればよいと考えることができます。

チャートだけ見れいればいいという法則根拠は、「ダウ理論」と「効率的市場仮説」の2つの要素により説明できます。

ファンダメンタルズ的要素もチャートに織り込まれているので、チャート分析を重要視する必要があります。

今回は、以下の4つについて解説します。

  • 米銀行の破綻による影響
  • 為替市場に与える影響
  • ダウ理論と効率的市場仮説
  • 環境認識

順番に見ていきましょう!

米のシリコンバレー銀行(SVB)の破綻による影響

3月9日の週は、大きな経済ニュースがありました。1番のニュースは、2023年3月10日に米国のシリコンバレー銀行(SVB)が破綻したことではないでしょうか。シリコンバレー銀行が破綻したことを受け、世界の多くの投資家たちが、銀行からお金を引き揚げました。銀行株は下げに転じ、米国株や日本株が下げに転じ、続落している状況です。

また、シルバーゲート銀行、シグネチャー銀行も2023年3月に入り、経営破綻しています。

シリコンバレー銀行は投資銀行

アメリカ合衆国カリフォルニア州サンタクララに拠点を置く銀行で、超有名テクノロジー企業(AppleやGoogleなど)の本拠地が集合している経済地帯「シリコンバレー」の中枢に位置付けられる地域。サンタクララに拠点を置くシリコンバレー銀行は多くのテクノロジー企業を顧客に抱えていました。また、シリコンバレー銀行はスタートアップへの投資も積極的に行っており、シリコンバレーで企業を目指す人々の多くが同行と取引していました。

https://gigazine.net/より引用

つまりどういうことかというと、スタートアップ企業やテクノロジー企業への投資の割合が多く、シリコンバレー銀行の破綻により融資を受けていた企業群が融資を継続できなくなる。これは、テクノロジー企業やスタートアップ企業も経営が継続できなくなり、連鎖的に経営破綻する可能性があるということ。2023年3月10日に経営破綻。

シルバーゲート・キャピタルは仮想通貨関連企業との取引が多い

暗号資産(仮想通貨)関連企業との取引が多い米銀持ち株会社シルバーゲート・キャピタルは3月8日、傘下銀行の事業を自主的に清算する方針であると発表した。仮想通貨交換業大手FTXトレーディングの経営破綻後に預金が急減。資金流出に対応する資産売却で損失が膨らみ、自己資本比率が規制上の水準を満たさない可能性が出ていた。
8日付のプレスリリースで「最近の業界や規制動向を踏まえ、銀行業務の秩序ある縮小と自主的な清算が最善の道であると考える」と記し、清算計画は「預金の全額返済を含む」と説明した。清算の時期などの詳細は明らかにしていない。

10〜12月期に仮想通貨に関連する企業・投資家の預金は7割減となった。資金流出に対応するため債券など有価証券の売却を急ぎ、損失が発生。中核的自己資本(ティア1)ベースの自己資本比率は22年末時点で5.12%と規制が求める「5%以上」に迫っていた。

23年に入ってからも債券売却損は生じ規制水準を満たさなくなった可能性があるとして、3月1日には「継続企業の前提(ゴーイング・コンサーン)」への影響を吟味するため年次報告書の提出延期を発表していた。8日の発表を受けて、時間外取引では株価が同日終値比3割程度下回る水準で推移している。

https://www.nikkei.com/より引用

つまり、FTX破綻までは、仮想通貨会社からの預金が多く好調だったが、FTXの破綻により、仮想通貨投機家からの預金引き揚げが加速。資金流出に対応するため、債券などの有価証券を売却し現金化するも、直近1年の債券市場は下落相場だったので、損失が発生。経営が悪化し、事業継続が危ぶまれていた。2023年3月8日に経営破綻。

シグネチャー銀行も仮想通貨事業割合が多かった

シグネチャー銀行は5つの州に40の支店を設置しており、2022年12月31日時点での総資産額は約1103億6000万ドル(14兆8460億円)、総預金額は約885億9000万ドル(約11兆9170億円)で、アメリカの銀行としては第29位の規模を誇っていました。2018年から仮想通貨企業の顧客の受け入れを開始したシグネチャー銀行は、瞬く間に仮想通貨ユーザーに人気の銀行となり、仮想通貨市場が過熱するにつれて預金額や株価も急上昇しました。しかし、シグネチャー銀行に投機的な資金が大量に流入したことで、同行はリスクが強く意識されるようになりました。また、2022年12月には仮想通貨取引所のFTXが崩壊し、FTXが口座を持っていたシグネチャー銀行にも注目が集まりました。こうした事業環境の急激な悪化を受けて、シグネチャー銀行は仮想通貨関連の預金比率を低減するなどの対応を行っています。しかし、2023年3月に仮想通貨業界のもうひとつの主要行であるシルバーゲート銀行が崩壊したことで、金融機関が連鎖的に崩壊するシステミックリスクが危ぶまれるようになりました。

https://gigazine.net/より引用

これは、暗号資産関連企業との取引が多く、暗号資産顧客から人気になり預金を増やしていった。しかし、FTXが崩壊したことにより徐々に仮想通貨関連の預金比率を小さくしていたところだったとき、2023年3月に仮想通貨業界のもうひとつの主銀行であるシルバーゲート銀行が崩壊したことで、連鎖的にシグネチャー銀行にも影響を及ぼし、2023年3月12日、経営破綻したと発表した。

為替市場への影響

米の銀行が相次いで破綻した危機感から、外国為替市場ではドルを売って円を買う動きが強まり、週明け3月13日には一時133円台まで円高方向に振れました。その後、アメリカ金融当局が預金者を保護する方針を発表しドルが一時135円台まで買い戻されましたが、下落相場となり、3月13日は132円台まで値上がりしました。

ダウ理論と効率的市場仮説

銀行の破綻で経済が混乱している一方で、市場の動きはチャートだけを見ていれば良いという、2つの定義を確認する。

ダウ理論は、すべての事象を織り込む

ダウ理論の法則は6種類から構成されています。そのうちの1つが、「チャート(価格)はすべての事象を織り込む」である。すべての事象をチャートに見込むので、チャートだけを見ていればいい。

ダウ理論は、株価で用いらる法則ですが、先物や為替などあらゆる市場にも応用できます。

効率的市場仮説は、最新情報が市場に織り込まれる

効率的市場仮説は、現時点におけるすべての情報が、市場に織り込まれていることである。つまり、チャートには、テクニカル的要素とファンダメンタルズ的要素の両方が織り込まれ、ファンダメンタルズ要素もテクニカル要素に沿って機能している。だからチャートだけを見ていれば、テクニカル要素だけでチャートを分析できる。

それでは、3月9日の週のドル円相場の環境認識を行っていきましょう。

週足

目線は下

150円を超えた起点を作ったレートを下に抜けたので目線は下。
逆に言えば、目線が上に切り替わるタイミングは、150円を超えた最高値を超えたときであるので、そこまでは、下目線でのトレードを意識する。(上がったとしても150円付近までという考え方)

週足

日足

目線は上

127円台の最安値を作った起点を超えたので目線は上。ただ、過去に下降トレンドが出来ていて、戻り売りポイントで反発する可能性もある。そこが意識されるレートなので、意識されそうなレートまでひきつけエントリーを待つのも手段。

今回であれば、起点付近のレートがレジスタンスになっている。

日足

4時間足

目線は下

最高値を作った起点がサポートとなり一時反発するも、起点を一気に抜けた状態なので、下目線。

4時間足

1時間足

目線は下

最安値を作った起点を抜けていないため、下目線。ただ、最安値から安値の切り上げが起こっているので、起点を超えるまでは下目線だが、上昇トレンドに転じるかもしれない。

1時間足

まとめ|チャートを見てテクニカル分析をすればよい

シリコンバレー銀行をはじめとする米銀行が破綻し、経済が混乱している。しかし、市場の動きはダウ理論や効率的市場仮説により、チャートだけを見ていればいいので、FXトレードはチャートを見てテクニカル分析をすること。

各足でのテクニカル分析は、

  • 週足の目線は下
  • 日足の目線は上
  • 4時間足の目線は下
  • 1時間足の目線は下

各足に沿ってトレードシナリオを考え、トレードシナリオに沿って、トレードをしていきましょう。

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